1950年代映画『お熱いのが好き』──マリリン・モンローはなぜ可愛い?

映画・美術

お色気のイメージが強い、アメリカの伝説的女優マリリン・モンロー。
そんな彼女が出演する白黒のコメディ映画『お熱いのが好き』を観たとき、そのあまりの可愛さに驚かされました。モンローの魅力を最大限に引き出すキャスティングが光る作品です。

「モンローって可愛いの?」と疑問に思うかもしれませんが、百聞は一見にしかず。
たとえシースルーの衣装を着ていても、白黒映画のため色気が抑えられ、ただただ“可愛い”のです。
そして『お熱いのが好き』は、映画そのものとしても非常に魅力的な作品です。

ここでは、そのおすすめポイントをご紹介します。

コメディ映画として高く評価されている

本作の監督は、ドイツ出身の名監督ビリー・ワイルダー。
ラブコメを得意とし、オードリー・ヘプバーン主演の『麗しのサブリナ』や『昼下がりの情事』の監督としても知られています。

『お熱いのが好き』は、ゴールデングローブ賞コメディ部門で、主演男優賞(ジャック・レモン)と主演女優賞(マリリン・モンロー)を受賞しました。

モンローの可愛さは、彼女が演じるシュガー役によるものなのか、それとも本人の素の魅力なのか区別がつかないほど。演技力の高さがうかがえ、まさにコメディ女優としての頂点ともいえる作品です。

コメディなのにギャング映画の要素も

舞台は禁酒法時代のシカゴ。マフィアのボス「スパッツ・コロンボ」が強烈な存在感を放ちます。
たとえば、靴のスパッツを汚されたときに激怒するなど、潔癖で短気な一面がユニークです。それでいて妙な貫禄もあり、忘れがたいキャラクターです。

ちなみに、『刑事コロンボ』の名前の由来は、このスパッツ・コロンボから来ているとも言われています。

登場シーンはそれほど多くないものの、印象に残るマフィア像が描かれており、『アンタッチャブル』や『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』など、禁酒法時代を描いた他の名作映画と合わせて観ると、背景がより楽しめるでしょう。

女装と嘘──観客との“秘密”を楽しむ仕掛け

物語では、ギャングから逃れるため、男性ふたりが女装してモンローの属する楽団に潜り込みます。
しかし、モンローは彼らが男性だと気づきません。この“秘密”を観客だけが知っているという構図が、ハラハラしつつも面白いポイントです。

特にトニー・カーティス演じるキャラクターは、女装に加えて「大富豪のふり」までもしてモンローを二重にだまします。コミカルながらスリリングな展開が魅力です。

女装をテーマにしたコメディといえば、ダスティン・ホフマン主演の『トッツィー』も有名です。ドキドキするストーリーが好きな方には、こちらもおすすめです。

まとめ

『お熱いのが好き』は、マリリン・モンローの“可愛さ”が存分に引き立つ作品であり、演技派の俳優陣が脇を固める名作コメディです。
ギャング映画の要素も取り入れられており、キャラクターや設定がその後のハリウッド映画に影響を与えた点も見逃せません。

白黒映画に苦手意識がある方にも、ぜひ一度観ていただきたい、楽しくてチャーミングな作品です。

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